エイリアンの刺身
19世紀の終わりにH・G・ウェルズが書いたSF「宇宙戦争」
火星人が地球を侵略するというお話で、何度も映画にもなりました。
ウェルズは
・火星は重力が小さいのでひょろひょろした足が何本もある
・空気が薄いので肺が大きく、進化しているので脳が発達している
と考え、こういう
を想像しました。
シカゴ大学、カリフォルニア大学バークレー校、ハイデルベルグ大学、沖縄科学技術大学院大学がタコ(もちろん地球上の)のゲノム解析を行ったところ…
・タコのゲノム自体は27億対で、ヒトの31億対よりわずかに少ないが、タコのたんぱく質をコードする遺伝子は3万3000あり、ヒトの2万5000をはるかに上回る。
・神経細胞ニューロンの発現とニューロン間の短時間の相互作用を制御するプロトカドヘリン遺伝子クラスターの数に至っては168も存在し、哺乳類の約2倍。
・タコの神経細胞の3分の2は、触手の部分に存在し、それぞれの触手で同時に複数の異なる作業ができる。
・タコは数百単位の特有の遺伝子を持っている。
・特有の遺伝子が多いということは、当然、ほかの動物とかけ離れているということ。
タコの体の機能や能力がほかの動物とかけ離れているのかを説明する仮説として、
「イカ・タコ類として同一グループにまとまった遺伝子が、凍結保存されて宇宙からもたらせられた可能性がある」
つまり、ウェルズの想像通りタコはエイリアンであるらしいのです。
我々日本人は古来、エイリアンの刺身を食してきたわけですね。