火星の二つの月
火星には月が二つあります。
下のジャガイモみたいなのがそれ(左がフォボス、右がダイモス)
その起源は謎に包まれていましたが、東工大の玄田英典特任准教授らによると、約40億年前に火星の質量の数%に当たる巨大天体が衝突したのが原因ではないかとのこと。
破片が軌道上に円盤状にばらまかれ、火星に近い破片が重力で急速に集まり、数千年後には現在のフォボスの1000倍近い大きさの巨大衛星になったと想定。
この巨大衛星の重力が外側の破片に影響を与え、フォボスとダイモスになる2つの小さな衛星を形成したらしいのです。
巨大衛星は数百万年後に火星に落下し、置いていかれたフォボスとダイモスが現在の軌道に残ったということです。
従って、二つの月には火星から飛散した物質が多く含まれている可能性が高いのです。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は火星の衛星に着陸して、砂や氷などを採取して地球に持ち帰る無人探査機を2021年度をめどに打ち上げる計画です。
フォボスとダイモスのどちらに着陸するかは未定ですが、神秘に包まれた火星の姿が明らかになることでしょう。