元祖宇宙怪獣!
日本の怪獣映画初期に登場した“初の宇宙怪獣”はキングギドラではなくドゴラです。
1964年末に派手に登場してゴジラらモスラと戦ったキングギドラと比べ、その前の8月に現れた空に漂って石炭を食べるドゴラは随分地味な存在でした。
大クラゲをそもそも「怪獣」と呼んでいいのか分かりませんが、ポスターでは
「宇宙大怪獣」と鳴り物入りで紹介されてますが…
物語も007ばりのスパイアクションが中心で、ボンドガールの若林映子さんも登場します。
若林さんはその年の暮には金星人に憑依されてキングギドラの驚異を伝導して歩くことにもなりました。(「三大怪獣対キングギドラ」)
ドゴラはというと、炭素を食料として巨大化し、ミサイルで破砕されると分裂するというやっかいな生物で、高級ダイヤや当時人類にとって大きなエネルギー供給源だった石炭をひたすら貪り食います。
東京タワーを倒したり、新幹線を破壊したりはしませんが、人間社会にとっては迷惑な怪獣です。
最後にこの“宇宙大怪獣”は蜂の毒で死にます。
怪獣もアナフラキーショックには勝てなかったようです。