キッチンナイフが宇宙船を救う
1997年、宇宙ステーション ミールが飛んでいた時代のこと。
輸送船プログレスM-34が実験中、突如ミールのスペクトルモジュールに衝突しました。
空気が船外に漏れ始め、ハッチを閉鎖しなければなりません。
しかし、それにはモジュールから引き込まれている電線ケーブル類が邪魔です。
至急、ケーブル類を切断しなければ船内の空気がなくなってしまう。
しかし、船内にある切断器具は一本のキンチンナイフのみ。
警報が鳴り響く中、マイケル・フォールとサシャ・ラズトキンはその一本のナイフで切断を終え、真空の宇宙空間へ引きずりこまれる直前にハッチを閉めることに成功しました。
乗組員は無事生還しましたが、スペクトルモジュールは修理されなかったそうです。
「一時はどうなることかと思いましたよ」