水と宇宙開発
ケネディ宇宙センターへ人工衛星打ち上げを見送りに行かれた方は、池の多さに驚くことでしょう。
基地は湿地に作られているのです。
実は、大型ロケット打ち上げに不可欠なものが水だからです。
よくロケットの打ち上げシーンを見ると大量の白煙が舞い上がっていますね。
これは排気煙ではなく、ほとんどが水蒸気なのです。
ロケットを打ち上げる為の莫大な排気熱…
下手をするとロケット自体を傷つけるくらいの温度になるそうです。
そこで、あらかじめ大量の水を用意しておき、打ち上げ直前にパイプを通してホームに流し込みます。
その量はなんと1000トン以上。
この水が奪う気化熱で、無事にロケットが打ち上げられるわけです。
水蒸気といえば、今年、人工衛星の水蒸気エンジンが開発されました。
発表したのは東京大学大学院新領域創成科学研究科の小泉宏之准教授や浅川純特任助教ら。
同エンジンは水を真空で蒸発させ発生した水蒸気を高速で排出することで推力を得るそうです。
我々の日常生活に欠かせない水は、宇宙開発にも役立っているのですね。