「ワタシハアナタノ夫デス!」
関ヶ原大戦争
関東と関西が戦争をしたらどうなるか?
筒井康隆先生の「東海道戦争」以来、いくつかのSF近未来作品でテーマとなって来ました。
関東は東京を中心としたアメリカ合衆国型の文化圏。
一方、関西というのは大阪、京都、神戸などそれぞれ異なる地域の集合体、言わばヨーロッパ・タイプ。
この二つが喧嘩をするというのは、作家にとっては面白い命題なのでしょう。
以前、ラジオのドラマで「東京の惑星」という話を聴いたことがあります。
関東対関西の戦争のさなかにタイムスリップした関西人の主人公がわけのわからないまま東京の捕虜収容所に入れられるのですが、コテコテの大阪ギャルと一緒に脱出、その行く手にそびえ立っていたのは…
大阪人にとっては悪夢のようなオチでした。
20世紀の東京オリンピック大阪万博当時と異なり、すっかり近くなってしまった東京と大阪。
21世紀は対立というより、コロナという共通の敵の前で協力せざるをえなくなりました。
これが終息し、大阪万博が開催される頃、二つの文化圏が仲良く共存出来るようになれば良いですね。
宇宙の巨大怪魚
1992年9月25日に打ち上げられたNASAの火星探査機マーズ・オブサーバーは翌年8月21日爆発により音信不通となってしまいました。
ところが、高名な天体物理学者ベンジャミン・フラニア博士によると音信不通になる十日前、奇妙な写真を送信してきていたのです。
それが、これ
宇宙空間を泳ぐ全長1200kmの巨大な魚・
マーズ・オブサーバーはこの怪魚に襲われ、爆発してしまったらしいのです。
博士は、
「魚がロケットを食べ物と間違えて攻撃して来たと考えられます。NASAは人々がパニックになることを恐れて、この画像を公開していません」
と述べていますが、怪魚の正体についてもNASA側では結論を出していないようです。
しかし、我々日本人はこの怪物と既に遭遇しているのです。
かつて日本の海を襲った怪魚型大戦艦ギルトールがその正体ではないでしょうか。
この戦艦が改造され、宇宙空間へ進出したのかも知れません。
ウルトラの星のもとに
「ウルトラQ]という番組がTV放送されたのは1966年のはじめ。
それまで映画館でした見ることが出来なかった怪獣を、毎週テレビ番組で見られるというお得感から楽しみにしていたものです。
そのうち、ニュースが入ってきました。
「ウルトラQ」放送が終了すると、“ベムラー”という正義の宇宙人が怪獣と戦う話が始まる…
とのこと。
ベム(BEM)というのは“昆虫のような目玉の化物”“大目玉の怪物”といった意味で宇宙怪獣のことをさす総称、という知識だけは小学生ながら持っていた私は、宇宙から来た複眼巨眼の怪人が怪獣と対決する姿を想像して期待に震えておりました。
そのうち、主人公の宇宙人はレッドマンという名にかわり、さらにウルトラマンと改名、レッドの名残か赤い模様の銀色宇宙人が登場することになりました。
さらに、その後番組の「ウルトラセブン」はコスチュームが青色に変わると聞いていたのですが…
青い衣装のウルトラセブンをブルーバックで合成したところ、体が消えてしまい特撮スタッフたちが真っ青になって、再び赤服を慌ててデザインし直したとか。
「ウルトラマン」の科学特捜隊はパリに本部を持つ民間の警備組織、「セブン」のウルトラ警備隊は地球防衛軍傘下の国家組織。
その割に、
「名前ですか?モロボシダンとでも呼んでください」
と名乗っただけの風来坊を簡単に職員として雇うわけですから、「公務員なんて楽勝じゃん!」と子供心に思ったものです。
そういえば「ウルトラセブン」では、それまで時々しか登場しなかった宇宙怪獣が毎週地球を侵略しに来るようになり、宇宙との距離が近づいた気がしました。
宇宙人の食事接待
1997年、フロリダ州の森でソロキャンプをしていたゲーリー・ウォーソウシュさんは、日没時にブーンという不思議な音を聞きました。
テントから外へ出てみると、小川の土手に灰色のUFOが着陸してるではありませんか。
UFOからは青白く口の大きな宇宙人が何人か降りてきました。
彼らはゲーリーさんを船内に招き入れ、
「ゴチソウ、食ベテクダサイ」
とカタコトの英語で話しかけ、テーブルの上に食事らしきものを並べました。
メニューは
・緑ウナギ
・トカゲのモツ煮
・眼球のラザーニャ
・謎の動物の丸焼き
など。
最後に白ワインを振舞われた後、ゲーリーさんはキャンプ場に送り出され、UFOは去っていったということです。
「彼らが何故、私にご馳走してくれたのかはわかりません。
しかし、あの丸焼きは美味かったなぁ」
と、ゲーリーさんは懐かしんでいるとのこと。
恐怖のコピー人間
あなたの家族、職場の同僚、近所人たちが、ある日別人になっていたら…
SFやホラーでしばしば出てくるテーマですが、ひとつの典型がジャック・フィニイの小説「盗まれた街」でしょう。
空から降ってきた大きなえんどう豆のさやの中の生命が、眠ってる個別の人間の波動を受け取ってコピー人間に成長し、同時にオリジナルの地球人が消失するというお話。
1956年「ボディスナッチャー恐怖の街」として映画化されたものの、日本では公開されず長らく幻の作品となっておりました。
後にビデオが出て、わくわくしながら観た覚えがあります。
「知ってる人が別人に成り代わっている」というサスペンスが、「親しい人が共産主義に洗脳される」という冷戦時代の暗喩になっていました。
主演もケビン・マッカーシーという俳優なのですが、関係あるんでしょうか。
「盗まれた街」は後に3回再映画化されますが、それぞれ異なったイメージの作品となっています。(時代背景に合わせたんでしょう)
原作小説は映画より牧歌的で、宇宙人に乗っ取られた人が主人公に向かって、
「あんたもそろそろ宇宙人になったらどうだい?」
などと勧めたり、
主人公の機転でさやの近くに人間の骨格模型を置いたら、育った宇宙人が骸骨そのままの姿で出てきたりします。
骸骨になった仲間を見つけた宇宙人が、
「凄い!こりゃ興味深い発見だ」
と喜ぶのも、なんかほのぼのしてました。
夜空の王と二十人の妻たち
カリフォルニアの原住民フーパ族は、夜空に君臨する月には20人の妻がいると考えていました。
さらに大量のペットも飼っているそうです。
妻たちの相手にかまけてペットの餌やりを忘れると、ペット達は月に襲い掛かります。
ペットといっても、ほとんどがピューマやガラガラ蛇なので、噛み付かれた月は血を流します。
月が真っ赤に染まるのはそういう時だそうです。
20人の妻たちは、日頃の諍いは忘れて協力し合って月の看病をします。
その間は、月の姿が欠けて見えるのです。
月が回復すると再び丸い大きな月が夜空に輝くのです。
これが月食の正体だとか。